← 前のページ
ページ 33 / 114
次のページ →
翻刻
共におなし春の内に焼侍るハ誠に時節到来共いふへしや
され共かゝることハ外御屋敷にハ毎度聞しことなれハ我御屋敷
のミとハ思はましけれとも 守国院様御病気御大患
中といひ無是非次第也 御惣容様あたこ下隠州様
御屋敷へ御立退夫より隠州様三田御屋敷御借受
若殿様にハ薩州様高輪御屋敷御借受にて御夫婦様
共に入しをられしか九月丗日にハ又三田へ入しをられしとそ
一旦ハ御家中家内四家内も五家内も相宿にて実に詞
にも述かたき艱難にて有之ともよく〳〵の事にや三田
御屋敷へ
少将様初て被為入御屋敷御廻之節
男子七ツ八ツ位迄御長屋へ罷【?】出居候よし
御意之御趣意
一統さも〳〵難渋ニ候半色々配慮もいたし候へ共大勢之事
故存候様にも不行届家内共ハ別而難渋致し候半
何分ニも辛抱致し呉候様頼候病人共手当も申
付候得共是以思ふ様ニも不行届其内ニは追々普請
も出来候へは又本之様ニ入て可遣随分辛抱いたし呉候
様頼候疾ニも見廻遣し度存候へ共御看病中故延引
いたし候漸今日参り見廻事ニ候 四月十四日
右之通冥加恐しき難有 御意之趣にて子共へハ夫々
御菓子なと下し置れ候由会津様綱坂屋敷松平紀伊
守様三田御屋敷御借用最初ハ真田様御屋敷御借用にて