翻刻
改められ候よりこのかた諸物の価も年々に高
直になり来り世の難儀に及候によりて
前御代御治世の始より金銀の品慶長の法の
ことくになし返さるへきよしの
御本意に候といへとも近世以来諸国山々ゟ出
来り候金銀の数古来のことくに無之候を以てたや
すく其御沙汰に及はれす候処に就中元禄之金
は折損し候につきて其通用難儀に候由を聞
召及はれまつ其御沙汰有之候其後に至りて
宝永之銀も其通用難渋し候事
御聴に達し其故を尋ねきはめられ候に
及ひ世に通行し候所の銀次第に其品宜し
からさる物とも出来り候事相しれ早速に銀
吹出し候事を停止せられ其事の由来を
御糺明之上其御沙汰あるへき
御旨に候処に既に御不例日々に重らせ
られ候ニつきて去々年辰十月十一日に御書
付を以て 思召之ほとを被 仰出候これに