← 前のページ
ページ 81 / 113
次のページ →
翻刻
人足ならぬ様子を察し旅宿に而分れを告
立去らんとするを呼留言ふ様先刻途中
にて賞讃給わりし関札の認は拙者に而候定而
貴殿には故ある人に而筆道も必見事なるべし
希は一枚認給われかしと所望しけれは裸体に
犢鼻褌と三尺帯せし中に巻こめし墨
筆取出し速に揮毫之体感するに堪たる
能書に付慇懃に礼謝し為酒手其頃之金
百疋とか与へし処又為答礼持合たる些少
之墨摺屑呉ける故江戸着し上墨筆
商に見せし処中々遣たる價にては買へ
ぬと言いたりとそ
右雲介は豪家之果にて不仕合故斯く零落
せし人之由
御関札之訳別ケ条に出候
浅見海楼
榊原幸八
大谷
右三人
君公思食を以関源内へ思慕入門被 仰付
各上達後之三筆と称し中にも浅見は