能登半島の資料を翻刻!

コレクション: SHOSHO「能登」

能登名跡誌 - 翻刻

能登名跡誌 - ページ 26

ページ: 26

翻刻

いへり    寄せみてり今によとまぬ菱男波     つらき恋路の名こそなかるれ 此所に観音坂とて峠有麓に観音堂あり是は此 夫婦の為に菩提を建し尊像といへり是ゟ松波村へ 拾五丁あり山道にて海上を見渡し面白き所也 半途に座頭落しとて恐敷欠けあり又畠中より 山手へ入は松波散村の為と云けん也昔の松波家の 家臣為左衛門といふ人の屋敷跡其筋目とて百 姓有又穴釜とて瀧有往古穴釜とて富貴の者ありて 此瀧坪ゟ酒の出し事有といへり今も此瀧坪に色々 不思議有といへり又是より松波出は往還にて城山へ 出る也又城山続きに大き成宮森有笠主の宮とて 上村といふの氏神也此宮の脇に笠主と云百姓あり 此者先祖畑に有しに御神躰天より此者の笠の上へ 下り給ひて告て宣く我を此所の氏神に祭る へしとありて則此所に勧請する也本地金像の 薬師如来の少仏也其日祭礼にて毎歳三月廿二日