翻刻
【右丁】
白芥(ひやくかい) しろからし 江戸からし
モスタールト《割書:蛮語|箋》
早苗(わせ)にて早く種(たね)を下す形状(かたち)青芥(せいかい)と同(おな)し但(たゝ)葉(は)白色を帯(を)ひ実(み)大(おほい)にして淡(うす)
黄色(きいろ)なり此実(このみ)薬用(やくやう)に入る大和本草(やまとほんさう)に白芥よし葉(は)辛(から)く【注】葉大にして他(た)
の芥(かい)に勝(まさ)れり子(み)は薬(くすり)とす末(まつ)と為(な)して諸食品(しよしよくひん)に加(くわ)へ味(あしは)ひを助(たすく)と云り本朝(ほんてう)
食鑑(しよくかん)に白芥と云者あり大抵(たいてい)芥(かい)に似(に)たり《割書:中|略》痘(とう)目に入るを防(ふせ)くに白芥子(ひやくかいし)
の末(まつ)を水(みつ)にて調(てう)し《振り仮名:塗_二足心_一|そくしんにぬれは》引下(ひきさけ)て痘疹(とうしん)をなして目(め)に入(いれ)さらしむと云
【左丁】
蕪菁(ふせい) かぶらな 鶏毛菜(けいもうさい)《割書:蕪菁|集解》
かぶ
うきな
《振り仮名:𭁷精|めいせい》【𭁷は冥ヵ】《割書:通|雅》 四時菜(ししさい)《割書:月令広義》
根(ね)は蘿蔔(らふく)《割書:たい|こん》に似(に)て短(みしか)く葉(は)は蕓薹(うんたい)に似(に)て大なり
花実(はなみ)菘(すう)と同し蒸(む)し或(あるい)は醃(な)し菜(さい)となす又本朝
食鑑に茎葉(くきは)を陰乾(かけほし)にし県菜(かけな)或(あるいは)乾菜(ほしな)又 干菜(ほしな)
といへり一種あかゝぶは形状(かたち)相似て根(ね)葉(は)皆紅色也
【注 「白芥よし葉辛く」は国立公文書館デジタルアーカイブでは「白芥よく実辛く」(『本草図譜巻之45・46』コマ33 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676184)】
【六行十二字目「大」は「木」の上からを書き直している】
【七行七字目~「子は薬」は別の字を消した上に書いている】
【七行下から四字目「云」の右下の点は書き直している】
【十六行目下の割書「月令広義」は「四時菜」の左側に書かれている】