翻刻
【右丁】
莱菔(らいふく) おほね《割書:和名|鈔》 かゝみくさ《割書:蔵王|集》 すゞしろ
こゝろぶと たいこん 玉本(きよくほん)《割書:典籍|便覧》 蘿蓽(らひつ)《割書:名物|方言》
羌精(きようせい)《割書:同|上》 蘿白(らはく)《割書:汝南|圃史》 蓯(しう)《割書:本草和名|引兼名苑》
菔子(ふくし)《割書:本経|蓬原》 ラパヌス《割書:羅|甸》 フテイス《割書:荷|蘭》
ふゆたいこんは秋月(あき)実(み)を下す葉(は)は竜芽菜(りうけさい)《割書:きんみ|つひき》に似て大にして
毛(け)あり根(ね)は蔓菁(まんせい)《割書:か|ふ》に似(に)て長(なか)く味(あしは)ひ辛(から)し菜中(さいちう)尤(もつと)も益(ゑき)ある物(もの)
なり三四月 薹(たい)立(たつ)て高(たか)さ三尺 許(はか)り四弁の淡(うす)紫花をひらく
【右行文末「く」の横】∴
【左丁】
∴形(かたち)菘(すう)に似(に)て大なり角(かく)を結(むす)ふ形
蚕(かいこ)の如(こと)く一の尖(とか)りあり実はひらた
くして紅黄色(こうわうしよく)なり尾州(ひしう)宮重(みやしけ)
の産(さん)は肥大(ひたい)にして上品 味(あしは)ひ良(よし)
囲(かこみ)一尺 余(よ)長(なか)さ二尺許り頭(かしら)狭(せは)く
して尾(を)広(ひろ)しまた芸
州 水内(みのち)の産(さん)も相似(あいに)て
短(みしか)く備後(ひんこ)三原(みはら)の産(さん)
は囲(かこみ)一尺 長(なか)さ三尺 許(はか)
り又武州 煉馬(ねりま)徳丸(とくまる)
の産(さん)は囲(かこみ)一尺五六寸
長(なか)さ三尺 許(はか)り塩蔵(ゑんさう)に良(よ)し又
豊嶋(としま)千住(せんしゆ)の産(さん)は頭尾(かしらを)狭(せは)く
して腹(はら)大にして短(みしか)く味(あしは)ひ甘(あま)く
煮食(にくろ)ふに良(よ)し
【四行目「蓯」の割書の「兼」は別の字の上から書いたように見える。国立公文書館デジタルアーカイブでは「葉」(『本草図譜巻之45・46』コマ36 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676184)。】
【五行目「菔子」の割書「本経蓬原」は「本経逢原」ヵ。コマ52の五行目、国立公文書館デジタルアーカイブ(前注と同)は「本経逢原」。】
【五行目「フテイス」は国立公文書館デジタルアーカイブ(前注と同)では「フライス」】
【十六行下から二字目「狭」の偏は別の字(木偏ヵ)の上から書いている】