翻刻
【右丁】
鶏腸草(けいてうさう)
みゝなくさ
みゝな《割書:大和|本草》
むらさきはこべ
ねこのみゝ《割書:備前江戸にてねこのみゝと|呼ふものは鼠麹草のこと也》
ねつみのみゝ をはこへ
ほとけのみゝ《割書:能|州》
巻耳(けんし)《割書:詩|経》 苓耳(れいし)《割書:爾|雅》
耳璫草(したうさう)《割書:毛詩草|木疏》
獾耳菜(くわんしさい)《割書:救荒|本草》
【左丁】
冬月(ふゆ)山陽(ひあたり)の地(ち)に生(せう)す初生(しよせい)地(ち)に布(しき)て盤(はん)をなす葉(は)は瞿麦(くはく)に似(に)て深(こき)
緑色(みとりいろ)毛茸(け)あり又 地膚(ちふ)《割書:はう|き》に似(に)て対生(たいせい)す茎(くき)は蘩縷(はんる)に似て紫色春
三月 梢(こすへ)に枝(ゑた)を分(わか)ち五弁の小白花を開(ひら)き一分 許(はか)りの蒴児(さくし)を結(むす)ふ
中に細子(さいし)あり時珍(しちん)たひらこを以(もつ)て鶏腸草(けいてうさう)に充(みつ)るは誤(あやま)りなり
たひらこは後(のち)に出(いつ)る生瓜菜(せいくはさい)なり大和本草(やまとほんさう)に俚民(りみん)蔬(そ)となして此(これ)
を食(くろ)ふといへり
【十一行目「獾耳菜」は国立公文書館デジタルアーカイブでは「権耳菜」(『本草図譜巻之47・48』コマ49 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676185)】