関西大学の多彩な東アジア研究資料を翻刻!

コレクション: アジアの映画関連資料アーカイブ

デンキカン・ニュース - 翻刻

デンキカン・ニュース - ページ 4

ページ: 4

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燈ともし頃      松本恒四郎  ハート劇と聞いて駈け出したのか、フレ デリツクの『蛇苺』と聞いて飛出したのか、 自分ながら分らない。が恐らく嬢の容姿に 誘惑されたのではない。あの二挺拳銃を眼 前に突きつけられ、恐しさの余り駈け出し た事と信ずる。それ程ハートの劇は雄大で ある。黒光りする拳銃の筒先には新たなる 未来がひそんでゐる。 『鉄路の狼』は彼の性格を表現し得るに足る 雄編であつた。終始山賊の親分とパブロ、 パスクツルの活躍で、凄い挌闘が演ぜられ た。車輪の響き高く進行する列車の中や、 走り行く機関車を追ふて馬上狂奔する様等 痛快であった。殊に母の急病に接して馳せ 行く場面より母に誡められ感激する辺り、 淋しいシヽリアの曲が非常に引き立せた。 金色に輝やく旭日の原野に、馬上豊かに楽 しき若人の語ひ! 『蛇苺』は美しいフレデリツクの独舞台で、 不思議な運命の下に悩み苦しむベラ、ドン ナの半生・・・・・魔性の女の屍は、沙漠の砂に 埋れて永久に消えてゆく。異性を弄び、虚 栄に憧るゝベラ、ドンナの極めて赤裸たる プロットと真に文芸写真の名を失はなかつ た。次回はファーラーの大映画『神に見離 された女』とよ!さらば来る日を・・・・・・。 【以下、2枚目の画像と重複するため省略】