翻刻
【右丁】
ありてもいとなめるを婦人のつとめと定りしとて
こゝに今蚕する手わさを画あつめてこれに
丹青をほとこすは児女のみの翫ものにあらす
かのめてたき君もこれを見そのくるしきをさとし
玉はゝ誠に婦人の徳少しく備り侍るとも
いふならんか
天明丙午春東台岳北鄙田先誌
【左丁】
[かゐこやしなひ草 第一]
蚕種(かいこだね)の紙(かみ)に産付(うみつけ)
たるが春三月 中気(ちうき)
穀雨(こくう)前後(ぜんご)に生(うま)れ
出(いづ)るをかへるといふ
なり既(すで)に帰り出
て一番二番などゝ
別(わか)ち折敷(おしき)へ入
桑の葉をこま
かにきざみ
あたふるなり
これを
黒子とも
一つずへ
とも
いふなり
【左丁挿絵内】
勝川春章画