翻刻
【「 」は矩形で囲われた文字】
攘(はら)はんために天下大赦(てんかたいしや)等(とう)の事(こと)あり以上「日本紀略」」《割書:地しんの年月|いまだ考へず》「後朱雀(ごしゆじやく)天皇」
「長久」元年九月八日/寅時(とらのとき)大地震(おほぢしん)同十一月朔日/夜(よ)同前○同二年七月廿日/丑(うしの)
刻(こく)同前(どうせん)「後冷泉(ごれいぜい)天皇」「康平」三年六月十八日同前/声(こへ)あり○同四年五月
六日/丑時(うしのとき)地震(ぢしん)烏(からす)群(むらが)りおどろき鳴(なく)七日/己(みの)【(巳の誤記)】刻(こく)又ゆる八日/恩赦(おんしや)《割書:罪人をゆるし|人にものを》
《割書:たまふ|るゐ也》あり地震(ぢしん)によつてなり「治暦」元年五月七日地大に震(ふる)ふ「後三条(ごさんてう)天皇」
「延久」二年十月廿日/夜半(やはん)に地震動(ちしんどう)す洛中(らくちう)の家々(いへ〳〵)築垣(つひぢ)往(わう〳〵)頽落(くつれおち)東大寺(とうだいじ)の
洪鐘(おほがね)震(ゆ)り零(おと)し諸国(しよこく)の寺塔(てらとふ)間(まゝ)壊損(こはれそこな)ふ同廿三日時々又/震(ふる)ふ「堀河(ほりかは)天皇」
「寛治」五年八月七日申の刻大地震あり法成寺(ほうじやうじ)五大堂(ごだいどう)の軍荼利(ぐんだり)《割書:丈六|なり》
ゆりたふされ九重塔(くちうのとう)の流星(りうせい)かたむき金堂講堂(こんどうかうどう)の本尊(ほんぞん)荘厳(さうごん)そんじ
常行堂(じやうぎやうどう)大破(たいは)又/大和国(やまとのくに)金峯山(きんぶせん)蔵王(ざわう)の宝殿(ほうでん)もゆれそこなはる古今(ここん)いまだ
聞(きか)ずといふ○同六年十一月十日/戌刻(いぬのこく)地大に震動(しんどう)す犬(いぬ)群(むらが)りて駭(おどろき)ほゆる
○同七年二月十四日/未尅(ひつじのこく)【(刻)】地大に震動(しんどう)し僧俗(そうぞく)みな怖(おそれ)て庭(には)におりる以上
「扶桑略記」「嘉保」三年十二月十七日/年号(ねんこう)「永長」と改(あらたむ)る天変地震(てんべんぢしん)によつて也
「永長」二年十一月廿一日「承徳」と改る天変地震(てんべんぢしん)洪水(こうずい)によつてなり「承徳」三年八
月廿八日「康和」と改る地震(ぢしん)疾疫(わづらひ)によつてなり以上「皇代記」《割書:右二度の月日|未た詳ならず》「後鳥羽(ことば)天皇」
「文治」元年七月九日/午尅(うまのこく)【(刻)】京都(きやうと)大地震(おほぢしん)得長寿院(とくちやうじゆいん)蓮華王院(れんけわういん)最勝光院(さいしようくわういん)以下
仏閣(ぶつかく)顛倒(てんどう)し閑院(かんいん)の御殿(ごてん)棟(むなき)をれ釜殿(かまどの)より下(しも)屋々(いへ〳〵)少(すこ)し倒(たふ)る然るに九郎
判官(はうぐはん)源義経(みなもとのよしつね)の六条室(ろくでうむろ)町の亭(いへ)はいさゝかも頽(くづれ)かたむかぬこそめづらしけれ
在々所々(ざい〳〵しよ〳〵)堂塔(どうたう)一として全(まて)からず圧死(おされしぬる)ものもあり地震(ぢしん)の名波(なごり)しばらく絶(たへ)ず
常(つね)におどろくほどのもの二三十度ふるはぬ日なし十日廿日/過(すき)てやう〳〵間遠(まどを)
になり三月(みつき)ばかりにしてしづまる「吾妻鏡」「方丈記」「順徳(じゆんとく)天皇」「建保」元年
五月廿一日/鎌倉(かまくら)大地震(おほぢしん)堂社(とうしや)破倒(やふれたふ)る○同三年八月廿一日/己(み)【(巳)】の刻(こく)鷺(ざき)