翻刻
【右丁】
百の強弩(きやうど)をしつらひかうりうのうかひあかる
をあひまちけり有ときかうりう水のうへに
うかひ出たりかうへは獅子(しゝ)のかしらに似(に)て
角(つの)おひ髪(かみ)みたれまなこは又かゝみのおもて
に朱(しゆ)をさしたることくなりうろこさかしま
にかさなり六【?】のあしは爪なかくふしたけ【臥長】は
百 余丈(よぢやう)にもあまりたり徐福(ちよふく)これをみてもと
より待まうけたることなれは五百の連弩(れんと)の石
弓を一とうに【いちように】はなちたれはかうりう是に
うたれつゝかうへくたけ腹(はら)やふれてたちまち
【左丁】
にむなしくなる大海の水この故に血(ち)に
へんしてこそみえにけれしかれとも徐福(ちよふく)は
なをも山にはゆきつかてふねにのせたる
童男丱女(とうなんくはんぢよ)【注】はいたつらにおひおとろへふねは
風にはなされて
行かたなく
こそ
なり
に
けれ
【注 丱女=髪をあげまきに結った少女】