翻刻
【右丁】
一種 ひろうどせきせう
是(これ)にらでより変生(へんせい)したる物(もの)なり
長(なか)さ四五分大さ銭(せん)の如(こと)し是(これ)金(きん)
銭(せん)《割書:汝南|圃史》なり又 別(へつ)に玩賞(くはんしやう)の品
に黄金(わうこん)と云は黄緑(きみとり)の間道(すし)あ
り全(まつた)く黄色なるをやまふきと
云 昼夜(ちうや)は面(おもて)緑色(みとりいろ)脊(うら)は白色
雪山は葉先(はさき)白(しろ)し残雪(さんせつ)は本白
し其余(そのよ)品類(ひんるい)猶(なを)多(おほ)し
【左丁】
白菖(はくしやう) あやめぐさ せうぶ
端午(たんこ)に簷(のき)へ挿(はさ)むゆへのきあやめともいふ泥中に生す葉(は)闊(ひろ)く長(なか)さ三四尺 剣脊(けんせき)
あり冬(ふゆ)は枯(か)る根(ね)肥大(ひたい)にして節(ふし)あり腥気(なまくさきにほい)あり稀(まれ)に葉(は)の側(かたはら)に実(み)あり樅(しう)《割書:も|み》の毬(いか)
に似(に)たり
一種 おにせきせう
山中 自生(しせい)あり四時(しし)凋(しほま)す石昌(せきせう)中にて肥大(ひたい)なる物(もの)なり形状(かたち)石昌と同し是(これ)時珍(しちん)
説(とく)ところの渓蓀(けいそん)水昌蒲なり
【版心の中央部】
白菖