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コレクション: 松平文庫

温古集 五巻 - 翻刻

温古集 五巻 - ページ 28

ページ: 28

翻刻

 借らんにも抵当なく又縋るへき得意なき  其日暮しの族ニ至り若今火難の災ニ罹り  家財道具ハ亡ふも更なり誇りの文字を  引替て埃程の品々たりとも失なわぬ様に  厳敷用心するが肝要也元来火之元ハはから  さる過とハ云ひながら皆失念之横着より出る  事ニて其身ハ自業自得と云わるゝも他人の  一大事ニ関る事なれハ念ニ念を入麁相せぬ様  注意を尽すへき事なり    地水火風ノ内       大火之部 五拾軒以下之分ハ除之            併場所柄之儀此限ニあらす 一寛文九酉年四月十五日  福井大火事御城御家中不残焼失  勝見川端永雲寺ゟ出火辰巳風烈敷川を  越鎮むる事不能   士大夫宅三百五軒 与力足軽五百五拾三軒  町数五十九町家数弐千六百七拾六軒  寺家三拾七軒焼失