翻刻
之害なく治れり 別而大津辺ハ損所有之由
此際おかしき咄あり橋南元寺町之役組家に
夫婦暮之家あり是も同じく表口へ
飛出しが動(ゆ)り治りて妻の声にてお前さん
〳〵〳〵〳〵と頻り呼わるをも亭主も転動
の折柄ゆへ周章廻りてつい聞得ざるニ猶々
苛立てお前さん〳〵〳〵と呼ふ故どこやらんと
尋しに木瓜棚の下タに湯巻もせでほんの
丸裸潜ミ居りし故ぬぎ捨の湯かたを
着せしとそ右ハ六月十五日満月一天曇り
なく照り渡らせ給ふ折柄ニて近所の人目ハなくも
恥入てかくせしと跡ゟ聞て皆々大笑せり
一同年十一月十四日朝四時前大地震翌五日又々
大地震其後引続き少々ツゝ動り候事
潰家
一土蔵一ヶ所家壱軒本田町組 一小屋一ヶ所本町組
一仮家壱軒土蔵指掛二ヶ所京町組
一家壱軒小屋五ヶ所土蔵廊下一ヶ所上呉服町組
一家一軒土蔵一ヶ所小屋一ヶ所廊下一ヶ所一乗町組
一家弐軒土蔵一ヶ所小屋四ヶ所室町組