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コレクション: 地誌・郷土資料

兎園小説 - 翻刻

兎園小説 - ページ 29

ページ: 29

翻刻

【ここからOCRのまま】 道を知るとのおのつからはく足るとを知れは富るか如しかの 愚福にして糞寿なるもたからを積て散すことをしらす老て 譲れる子のなきものは臨終正念ころもとなしもら顔漸 原憲の志ありて且貧しき家には入らんとしづる異色神も鼻を つまとく必逃んと家厳はをり〳〵いへる也さりけれとも巌居水飲 浮世に疎く富貴を見ること糞出の如きは是人情にあらすかし 窮達貧富を時に任して生涯殺養なく命めきはられ天命 を保んする大福長者といふへきのみ 文政八年長月朔琴嶺興継識 文政八年長月朔 琴嶺興継識 【ここまで】    双生合体 文化十年癸酉【1813年】の夏のはしめに尾張の民銀之右衛門か妻異形の 子をうみにきといふ当時同藩の陪臣山田生かある人におく りし消息にいはく     大番?沢井図書組松平伝右衛門知行所       尾州中島郡奥村        百姓 銀之右衛門             酉三十一歳        同人妻 きを             酉弐十壱 右きを義?当酉四月致出産候処異体之もの出生男子にて 頭二つ手足四本つゝ有之躯は一つに御座候無事に致