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コレクション: 地誌・郷土資料

兎園小説 - 翻刻

兎園小説 - ページ 30

ページ: 30

翻刻

生育候御勘定所えも申達此間御見分御座候由右之 趣に御座候実に異体之者にて全く二子の別れ不申者に 見え申候 右之通承り珍敷事故申上候   六月六日 山田定之丞 この山田生は瓦州の御家老石河土州の留守居なり同年 八月十一日愚息興継【馬琴の息子】か一友人より借抄して見せけるを雑 記中にとめおきしかはとう出てふたゝひこゝに録しつこは 孿胎(フタコ)の合体したるに疑ひなし按するに方書に果実の 双仁なるは毒あり食ふへからすといへり果子すらかくの如しまいて 人偏鳥獣の双生合体なるものは毒悪の気の致すところ 不詳なることしるへきのみ書記仁徳紀に云飛騨国有一人 曰_二宿灘(スクナト)_一其両人一体有両各相背頂合無_レ頂この 宿灘は兇猛多力にして朝命に背きしよし六十五年の条下に 見えたりこの他双頭の子をかみしもの和漢の史書に見る所皆 是孿児の合体なるへし又按するに双頭は蛇に多かり蛇 蛇はもとも毒あるものその毒悪の気に感して遠?に胎を受たる ことこれによりても暁り易かり 【山東京伝に双頭の子供がうまれ、片方の頭は善、片方の頭は悪の心を持って育つ話があり、関連があるのかと思ったが、京伝の作は馬琴の記録よりも前、寛政十一年(1799)である。リンクを注釈にしておく。】#1    一足の鶏 文化十一年の夏のことろ飼鳥あきなふもの鶏の雛の一足なるを