翻刻
宮に八月十六日には毎年祭礼に哥舞歌舞伎ある曽々木
といふは町野川の湊にて少々商家等もあり下時
国村入交なり藤左衛門とて右馬助別家山廻り役
あり日野氏なり
嵐とていとふもあたに奥山に
はこはて詠む瀬々の紅葉は
又東に高山あり岩倉山といふ海中へ指出る 敷
霊山なり則岩倉比古ノ神也本地千手観音なり
此本尊は輪嶋光浦の沖に夜々光物有白雉
二年不思義あつて漁父の網にあかり給ふ霊像也
則別当は白雉山岩倉寺とて大寺也山の半覆
にありて村ゟ拾町余あり又岩倉山ともいへり惣
して上町野の郷に真言宗拾四ヶ寺あり不残
岩倉山といふ也則各所記にある宮城山是也深山
木山ともいへり名哥集に
我か恋は君を宮城の山ならて
まつにかひなき長浜の浦
案に元亨釈書 に曰大和国岩倉の