能登半島の資料を翻刻!

コレクション: SHOSHO「能登」

能登名跡誌 - 翻刻

能登名跡誌 - ページ 40

ページ: 40

翻刻

     漸此難所を越てしはらく息を      つきてあとをみては    雉子の声に山下ろゝと崩れけり      時国より弐十五町本馬三十三文軽尻  真浦  弐十文人足十文家数三十軒斗有      権兵衛抔とて能き百姓あり 此辺は西海の郷といふ中にも辺鄙の片浦は なり前は蒼海漂々として後は石倉の山峨々 たり左はひろきの岨端(ソハ)巌々せり右は朴坂の 峠嵩々とありて誠に閑静いわんかたなし 御塩蔵の傍に薬師堂あり丈六の金色の大像 なりいつの頃より安置といふ事しれす其外にも 又仁江村近し朴坂峠越へは弐十丁有友定と いふ百姓有清水村八町有皆塩師にて御塩蔵 所々にあり此所は難所多く道砠敷といへ共山水 の詠 す塩かまの躰岩間の人家の風情