能登半島の資料を翻刻!

コレクション: SHOSHO「能登」

能登名跡誌 - 翻刻

能登名跡誌 - ページ 39

ページ: 39

翻刻

又となき難所也是と曽々木御塩蔵の腰ゟ礒 の岸壁の半途をへる也高は山砠敷屏風を 立たることく下は数丈の大海也出口に大成洞有 波打入る時は響きて雷のことし是にも気 ■れて凄きこと也此洞は福穴とて役の行 者の護摩を焼給へる洞といへり奥しれす此洞の 口を波間をかんかへ向の岩に走り上る也夫ゟ 壁石に手懸り足掛り懸り有是を能見て取つき踏 つて歩むこと也気■て手懸り足懸りも 見へす又或は梯子とて岩を割たる所あり是を 登り下る也迚も此通の有様筆にも尽しかた し我等も物語にとおもひ通り伝しに聞にも 増さる難所也気おされては前後荒しふたゝひ 通るましき所なり併所の者は道の近きにめ てゝ■負ひ抔して通る也されともあやまち有 て死せし者多し然るに近年安永年中より 片岩村海蔵寺隠居の発願にて各越伐広け 余程往来安しなりしと也