翻刻
付て云廿代町に谷脇茂実とて今年七十六叟の老人有常に
記録する事を楽しみて予か老らくの友なり大変の日も早く
自船に取乗り八日の間舟中にて見る侭を筆記す其中にも
震の事は後人の為にとて懇切を尽す事感に堪たりされ
とも子孫の教訓事をも記しつれは他には出さすといへとも是
去冬地震記の魁也予もかねて記し置まほしかりつれとも震
後は他所に在て筆を起す事も真敷なりつれは今は右翁か
実記を本文とし其尾に取付扨註を加へ為実否もしらぬ巷談
をも時々聞侭に記し老筆を労し清書をもみつからもの
しつれは此一冊上下ゆめ〳〵失ふ事有ましきもの也
三災録目録
〇君上御届書二通 〇同御書付二通
〇茂実地震日記 〇地震度数覚書
〇市中建札写 〇御触達大意
〇巷談数十ヶ条 〇御町方廻大写
〇三御番所外建札写 〇七郡破損縮
〇甲浦諸届覚書 〇粕島浦役書簡
〇高知町人御褒文 〇川谷氏地震考
〇倭霊地震論 〇地震詩文和歌類
他邦ノ部