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コレクション: STAGE8

地震記 上 - 翻刻

地震記 上 - ページ 57

ページ: 57

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 者は引潮にゆられ或は五台山吸江莇野秦泉寺の磯に  上るも有◦此頃大門筋帯屋町下一丁の内投網或はすくひ  網にて海魚数多取也又愛宕山の麓にては鯖鱩王  余魚なと夥しくとる◦ 〇丁亥変記《割書:津野山々長山|丹次葦記》に云未の上刻より大潮溢れ入人家悉く  流れ死人桴を組かことし昼夜潮入来る事明る五日の暁迄  十二度也◦ 〇羽根浦八幡宮板の書付に云未刻俄に磯より沖へ三丁余も  潮干其大潮入家の財宝悉く流失不達者成者或は  山遠き者は残らず大潮に被引取死◦ 〇志和浦武村孫平の葦記に云良暫く経て大海汀の波  そひへ立て津浦に打入人家の財宝悉く浪中に沈貴賤  男女に限らす波に漂て苦しむ多し◦ 〇神谷荘屋家記に云前代未聞の大地震御国中浦々  残らす大潮入◦ 〇予の家の伝説に宝永の津波松か崎を打越し巴堤を  押切新町へ溢入其勢ひに三ッ頭に積たる材木又は何  間歟有宍両なと何百本となく押込散乱すたま〳〵  大震に残り半潰の家蔵も是か為に打乱され微塵に成て  流失したれは新町は枝木の外残る物なく満々たる海