翻刻
《割書:新|板》 《割書:富貴(ふうき)|有(てん) ̄ニ天(あり)》 牡丹餅(ぼたもち)棚(たな) ̄ニ有(あり) 《割書:奥|[中]|村》
本所いしわらのへんに
かたやま
太郎左衛門と
いふものあり
ゆへあつて
らう〳〵の
身となり
ちうしんぢくんに
つかへすと
すこしの
たくわへにて
くらしきんこしらへの
大小をもとてにしても
あきないもできつ
事?に?せんぞよりもちつたへ
てはなしもされず
なにゝつけてもむめかへか【梅が枝が】
せりふのとふり【台詞の通り】かねが
ほしいなあとおもへとも
きりどりこうどうは【切取強盗は】
ふしのならい【武士の習い】とは四五ひやく
ねんもさきいくさのあつたじふん
そのときてもわかもの事に
な■■■よいほふなれは
そんなことはなくたゝほしいとおもふ
【梅が枝:ひらがな盛衰記の登場人物で「金がほしいなァ」が名台詞。】
【切取強盗は武士の習い:人を切り殺して金品を奪うことも武士には珍しくない、という意味。】