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【右丁】
つゝしむべきなり軽(かろ)きものは四十九日をまちて禁忌(きんき)
を捨(すつ)べし重(おも)きものは七十五日又は百日をまつべし
何も痘の禁忌(きんき)とおなじくすべきなり
○世間(せけん)に痘(いも)疹(はしか)の流行(りうかう)する時小児に灸(きう)する事なかれ自(し)
然(ぜん)灸(きう)をしたり共 愈(いへ)ぐすりをつけてはやくいやす
べきなり小児 瘡(かさ)癤(ねぶと)の類出来る事あらばこれも
はやく愈(いや)すべきなり瘡(かさ)癤(ねぶと)灸瘡(きうかさ)など愈(いへ)ざるう
ちに痘疹をすればその所に熱毒(ねつどく)の滞(とゞこほ)りてかな
らず痘(よ)【疒+邕】(り)となるものなり以上の諸説 保嬰論(ほうゑいろん)保(ほう)
赤全書(せきぜんしよ)痘疹全書(とうしんせんしよ)等(とう)に見えたり
㊅水痘(すいとう)の説(せつ)
【左丁】
○陳文宿(ちんぶんしゆく)の説に水痘(みづいも)の証は総(そう)【惣】身(み)発熱(ほとをり)二三日をまたず
して痘(いも)出るなり或は咳嗽(しはぶき)し面(おもて)赤(あか)く眼(まなこ)のひかり水の
ごとく痘とおなじからず出る事やすく収(おさま)る事もや
すし始終(しじう)五六日にして其 瘡(かさ)水 膿(うみ)ばかりにして収(おさま)ま【「ま」衍】
るなりといえり 本邦(ほんほう)の人これをみづいもといひ又は
所によりてへないもといふ療治(りやうち)禁忌(きんき)の事 痘疹(とうしん)に
替(かは)る事なし
○痘瘡(とうさう)は人の一生涯(いつしやうがい)にたゞ一度するものなり麻疹(はしか)水(みづ)
痘(いも)の類(たぐひ)は人によりて両三度もするものあり痘瘡
は五臓(こざう)の中よりおこり麻疹(はしか)水痘(みついも)は六腑(ろつふ)よりおこる
事をしりてその軽重(けいぢう)【左ルビ:かろしおもし】を分別(ふんべつ)すべき事なり