東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 2

小児必用養育草 - 翻刻

小児必用養育草 - ページ 143

ページ: 143

翻刻

【右丁】 たのみて療治(りやうぢ)すべし升麻(しやうま)葛根湯(かつこんたう)に当皈(たうき)川芎(せんきう) 防風(ばうふう)黄芩(わうこん)黄連(わうれん)桔梗(きゝやう)粳米(かうべい)を加(くは)へて用て其 効(しるし)神 のごとし ○疹子(はじか)出る時多くは吐逆(ときやく)をなすものなり小児は哯吐(けんと)《割書:乳|を》 《割書:あます|事なり》をなすなり疹子出つくす時はおのづから吐もやむ ものなり疹出つくしても吐逆(ときやく)やまぬものは悪証なり 早く驚(おどろ)き上手の医師(いし)に逢(あい)て療治(りやうぢ)を頼(たの)むべきなり 此症を治(ぢ)するには升麻(しやうま)葛根湯(かつこんたう)に二陳湯(にちんたう)を合(がう)して 服(ふく)すべししるしあるなり連翹(れんきやう)を加(くはふ)るを妙([め]う)とす ○疹子出て六時ばかりにして収(おさま)り或は一日一夜なるは 軽(かろ)し二日はその次なり三四日も収(おさま)ま【「ま」衍】らぬときは大 悪症(あくしやう) 【左丁】 なり早く驚き上手の医師を頼て療治すべき事也 多くは元気(けんき)の虚(きよ)するなり升麻(しやうま)葛根湯(かつこんたう)に六君子湯(りつくんしたう) を合(がつ)し当皈(たうき)黄茋(わうぎ)を加(くは)へて用てその効(しるし)をとる事 多し ○疹出て其 色(いろ)紅(くれなひ)なるは吉なり紫(むらさき)黒色(くろいろ)は九死一生 としるべし ○疹子の証これを痘(いも)にたくらぶれははなはだ軽(かろ)きに 似(に)たり然れ共 保養(ほうやう)あしければその禍(わざはひ)たちどころに いたる痘(いも)は日数(ひかす)を経(へ)て後に変(へん)じ疹子(はじか)は一両日の中 に急(きう)に変(へん)ずるものなればかならず油断(ゆだん)すべからずたゞ 外より風寒(ふうかん)にあたる事を禁(きん)ずべし内は飲食(いんしよく)を