翻刻
春笑亭咲掛
うつりゆくはるも弥生のみかは水鶏合せてふ時を告たり
谷雪丸
唐人も寝言のはしにうらやまんよし野の花を夢になかめて
雄々館平記
世話しさよ霞もたては松もたつ門の礼者にすはる間もなし
旭亭赤根
淡雪の白粉水や口紅粉をなかす春日の梅のよそほひ
栗御膳
日のあしものひて嬉しやうとんほとうちをさめたる玉の初春
真白菴綿法師
みちのくのおくのひと間に咲みちぬ小金色なる粟の餅花
崑崙舎黒人
咲梅の主をは問はて山里にゆきゝの人の香はかりをきく
時雨菴萱根
をりにあへはこれものとけし陽炎のもゆる春日のてんかく火鉢