翻刻
上野 大間々 千載連 東田舎丁稚
摘入てかいまの若菜かそふれはひと色見えぬ野路の夕暮
一丁羽狩
七種の芹/摘(ツム)沢に春しりてねをあらはせる今朝のうくひす
知部方頼
酒くせと人やいふらん桜狩またあとをひく翌の相談
鳴子網彦
たつ筆にみくたりはかり書始も暦の文字もふとき初春
若草末繁
今朝向ふ雑煮の膳の吸口にふきいれてよき風の梅か香
霍岡舎有人
野を遠み毛色はそれとわかねとも遊ふかけのみ見ゆる春駒
○下野 鹿沼 芙蓉連 山望亭安良
くり返す日記より筆のしん〳〵とねむけをつける宿の春雨
奧津堂宮住
庭つもりなたつくりしもうるはしく東邊ほくの梅は咲ぬる