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【右頁】
〽お前(めへ)はなぜそんなに口(くち)がわりいのうアゝもう
それ所(ところ)じやないよいつそよくなつて来(き)たから
もつと身(み)にしみておくれよサア〳〵もういゝはな
〳〵トしがみついてぐい〳〵持上(もちあげ)〳〵たがひにどく
どく気(き)をやりて〽(男)なんだかやりながらも気(き)が
せくやうだ表(おもて)をちよいとかけておけばいゝ
〽此(この)大雪(おほゆき)にだれか来(く)るものかなそして今夜(こんや)は泊(とまつ)て
もいゝよ明日(あす)の昼迄(ひるまで)は旦(だん)も来(く)る事(こと)じやアないから
【絵の中】
あだし野の
露の
いのちの
鈴むしも
秋はて
られて
今更に
啼に
なかれぬ
物おもひ
【左頁】
〽夫(それ)ぢやア是(これ)からゆつ
くりと爪弾(つめびき)で洒落(しやれ)
られるの。女(おんな)は三味線(さみせん)
を引(ひき)よせ〽心(こゝろ)いきを一(ちよ)
寸(つと)聞(きい)ておくれ〽むりな
事(こと)いふてわしや神(かみ)いのりあひたい病(やまひ)はかんしやくのせい酒(さけ)でしのがす
苦(く)の世界(せかい)」〽おれもやらう〽(とゞ一)見極(みきはめ)た的(まと)がなければ心(こゝろ)の弓(ゆみ)をなんぼ矢竹(やたけ)に
思(おも)ふても〽コウお前(めへ)も正真(ほんとう)に疑深(うたがひぶか)いよサア気(き)の済様(すむやう)にどうでもして呉(くん)な悔(くやし)いのう
【絵の中】
世の中の
いきなせかいを
今こゝに
八まんさまの
やまびらき
さゝがこうじて
つひそれなりに
ざこ寝の枕かりそめに
ヲヤすくねへ
あけの鐘(かね)