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翻刻
【右丁上段】
五十四番
歌の心は関
白道たか【隆】かよひ
そめ侍りける比【頃】
よめると云々なほ
人の心はすゑもたの
みがたければ一夜
わりなく契りける
を此世の思ひ出に
してけふを限りに
命もきえう
せてくれよかしといへり
【右丁下段】
尤せつにあはれふ
かく又やさしき歌也
ことばのつがひ【番ひ】歌の心ね
まことによくいひつくしたり
【左丁】
儀同三司母(ぎどうさんしのはゝ)
わすれじの
行末までは
かたければ
今日(けふ)を
かぎりの
命(いのち)とも
がな
【画面右下】
一陽斎
豊国【國】画