翻刻
【見返し】
【赤角印 九州帝国大学図書印】
【扁平丸印 九州帝国大学図書館 昭和12.7.10 118755】
【左丁】
《割書:丙|辰》 漂流人物語之記
爰に備の中州浅口郡玉島湊の近隣勇崎村之内字羽口と云
小港の舟子徳兵衛なるもの幼若より船乗を好み歳長けて廻船の
水主となり去嘉永三戌年の冬紀の国浦に而難風に逢破損の
船に露命を乗せ南大洋に漂ふ事五十余日運命末た
強く北亜米利加合衆国の商船に助けられ彼国に到り又
唐山江渡り終に崎陽江被送 官許を得て古郷江帰りたる
よしを此秋讃州象頭山詣ての雇舟の船主なるによりて
往きもとり昼となく夜となく其物語りを親しく聞し侭に
書付且は彼か心覚の漂流夢物語てふものを乞得て