翻刻
【右丁】
【左丁】
摂州島(せいしうしま)上郡(かみこほり)鵜殿村(うとのむら)の堤(つゝみ)に生(せう)す名(めい)
産(さん)なり葉(は)は蘆(よし)に似(に)て狹(せは)く長(なか)く深緑(こきみとり)
色(いろ)なり暖地(たんち)にては冬(ふゆ)も凋(しほ)ます其幹(そのかん)
一種 一丈/餘(よ)二年を経て枝(えた)を生(せう)し三四/年(ねん)にし
うどののよし て枯(か)る根(ね)に近(ちか)き處(ところ)を切採(きりとり)て篳篥(ひちりき)
の義嘴(した)に作(つく)る此物(このもの)又/房州(ほうしう)にもあり
だんちくと云又/西湖(せいこ)の蘆(よし)と称(せう)するもの同(おなし)
物なり蘓頌(そしやう)の説(せつ)に深碧色者(しんへきしよくもの)謂之碧(これをへき)
蘆(ろといふ)てありこれなり