翻刻
【右丁】
龍常草(りゆうじゆうさう) ほそゐ
水澤(すいたく)中(ちう)に生(せい)す四時(しき)ともにあり形(かたち)燈心草(とうしんさう)に
似(に)て頗(すこふる)粉緑色(ふんりよくしよく)圓(まるく)にて高(たか)さ三四尺/夏月(なつ)葉(は)
の中央(ちうわう)より穂(ほ)を生(せう)す形(かたちは)莞(かん)《割書:ふと|ゐ》に似(に)て細(ほそ)く其実(そのみ)
稗(ひへ)の如(こと)し
【左丁】
燈心草(とうしんさう) ゐ
總州(さうしう)には水陸(すいりく)ともにあり江州(こうしう)にては水田中(すいてんちう)に培養(はいやう)す形(かたち)龍常草(りうしやうさう)《割書:ほそ|ゐ》に似(に)て圓(まる)く長(なか)さ四
五尺/花(はな)實(み)を視(み)す此類(このるい)三四種あれとも大同少異(たいとうせいい)なり此草(このくさ)にて織(おり)たるを近江(おうみ)席と云(いふ)中(なか)にて継(つき)
す継(つき)たるは備後席(ひんこせき)なり薬(くすり)には生草(せいさう)を日(ひ)に乾(ほし)剉用(きさをもちゆ)へし席(せき)に用(もちい)たるは性味(せいみ)脱(たつ)す