翻刻
万代珍宝
商売往来絵字引全
宝集堂板
夫(そ)れ書画(しよくわ)の芸(げい)の大(おほい)なるや。是(これ)を舒(のぶ)れば乾坤(けんこん)に
弥(わた)り。是(これ)を巻(ま)けば懐掌(くわいしやう)に蔵(かく)れ。五寸(ごすん)の筆管(ひつくわん)を
弄(もてあそ)びて造化(さうくわ)の秘蘊(ひうん)を現(あらは)し三歳(さんさい)の童子(どうじ)をして
億万世(おくまんせい)の古人(こじん)を友(とも)とせしめ。修身斎家(しうしんせいか)の道(みち)を
知(し)り。貴賤上下(きせんじやうげ)の分(ぶん)を弁(わきま)ふるも。皆(みな)書画(しよぐわ)の徳(とく)成(なら)
ずや。古(いにしへ)は縄(なわ)を結(むす)びて印(しるし)となしに。鳥(とり)の跡(あと)を
学(まな)びて篆書(てんしよ)起(おこ)り。篆籒(てんちう)古文(こぶん)の八体(はつてい)分(わか)れて。