翻刻
やひめのものかたりのゑもかきたるをそとき〳〵
のまさくりもの【暇つぶしにいじるもの】にしたまふふる哥(うた)とてもお
かしきやうにえりいて【選り出で】たい【題】をもよみ人をも
あらはしこゝろえたるこそ見ところもあり
けれうるはしきかむやかみ【紙屋紙=官立の製紙所である紙屋で漉いた紙。官庁用紙とする】みちのくに【陸奥国】かみなと
のふくためる【けば立たせぼさぼさにする】にふること【古言=昔の言葉、昔の人の作った詩歌】ゝものめなれたるな
とはいとすさましけなるをせめてなかめ給ふ
おり〳〵はひきひろけたまふいまのよの人のすめ
る【納得させる】経うちよみをこなひなといふことはいとはつ
かしくし給て見たてまつる人もなけれとすゝ【ずず(数珠)】