翻刻
たむけの神【注】もかけてちかはむいのちこそしり
はへらねなといふもいつら【いづら=どちら、どこ】くらうなりぬとつふや
かれてこゝろもそらにてひきいつれはか つ(へ)り見【後ろを振り返って見る】の
みせられけるとしころ【長年】わひつゝ【辛く、不如意な生活をする】もゆきはなれさ
りつる人のかくわかれぬることをいとこゝろほそう
おほすに世にもちゐらるましきおい人【老人】さへいてや
ことはりそいかてかたちとまり給はむわれらも
え ■(こ)そねんしはつましけれとをのかみゝ【身身=各人各人】につけ
たるたより【縁故】とも思いてゝとまるましうおもへ
るを人わろくきゝおはすしもつきはかりになれ
【注 旅人が幣(ぬさ)などを手向けて道中の安全を祈る神。道祖神】