翻刻
思のほかにかけはなれぬるこまゝ【故乳母】ののたまひを
きしこともありしかはかひなき身なりとも見は
てゝむとこそおもひつれうちすてらるゝもことは
りなれとたれにみ ◦(ゆ)つりてかとうらめしうなん
とていみしうない【泣き】たまふこの人ももの し(も)【「し」の左に「ヒ」と見える字が傍記】きこえ
やらす【なにも申し上げることが出来ない】まゝ【乳母】のゆいこんはさらにもきこえさせすと
しころのしのひかたきよのうさをすくしは
へりつるにかくおほえぬみちにいさなはれては
るかにまかりあくかるゝこと【「と」の右下に「と」と傍記】て
たまかつらたえてもやましゆくみちの