翻刻
けれはよし〳〵まつかくなむきこえさせむとてま
いりぬなとかいとひさしかりつるいかにそむかし
のあとも見えぬよもきのしけさかなとの給へは
しか〳〵なむたとりよりて【迷いながら行き】はへりつる侍従か
をはの少将といひはへりしお人なむかはらぬこ
ゑにてはへりつるとありさまきこゆいみしう
あはれにかゝるしけきなかになに心ちしてす
くしたまふらむいまゝてとはさりけるよとわか
御心のなさけなさもおほししらるいかゝすへきかゝ
るしのひあるきもかた か(か)るへきをかゝるつゐてに【「に」の左に「ヒ」と見える字が傍記】