翻刻
ふかきよもきかもとのこゝろをとひとりこち給
てなををり給へは御さきのつゆをむまのむ
ちてはらひつゝいれたてまつるあまそゝき【雨のしずく】な
を秋のしくれめきてうちそゝけ る(は)【「る」の左に「ヒ」と見える字が傍記】御かささふ
らふこのした露は雨にまさりてときこゆ御さ
しぬきのすそはいたう【たいそう】そをちぬめり【ぐっしょり濡れてしまったようです】むかし
たにあるかなきかなりし中門なとましてかたも
なくなりていり給ふにつけてもいとむとく【何の見栄えもないさま】なる
をたちましりみる人なきそ心やすかり【気づかいがいらない】ける
ひめきみはさりともとまちすくし給へる心も