翻刻
【右丁】
《題:鎗毛長(やりけちやう)》
日本無双の剛の者の
手にふれたりし毛鑓
にや怪(あや)しみを見て
あやしまずまつ先
かけやのてがらを
あらはす
《題:虎隠良(こいんりやう)》
たけき獣(けもの)の
革(かは)にて
製(せい)したる
きんちやくゆへ
にやそのとき
こと千里を
はしるか
ごとし
【左丁】
《題:禅釜尚(ぜんふしやう)》
茶は閑寂(かんじやく)を
事とする
ものから陰(いん)
気(き)こりて
かゝる怪異(くはいい)も
ありぬべし
文/福茶釜(ぶくちやがま)の
ためしもや
ともに
夢の中に
思ひぬ