翻刻
【右丁】
一種
八朔(はつさく)ばい
八月花を開(ひら)く故に
名(な)つく枝条(ししよう)杏(きやう)に似て
花 重弁(やゑ)淡 紅色(こうしよく)也
【左丁】
鳥梅(うはい)【注①】 ふすべうめ
青梅(あをうめ)をとり籠(かこ)に入(いれ)て■【注②】の上に提(さけ)け【「け」重複ヵ】置(をき)熏(くゆら)して黒色にな
すものを云
白梅(はくはい) うめぼし
青梅をとり塩(しほ)にて漬け紫蘇(しそ)の葉(は)を加(くわ)へ又 漬(つけ)て日に晒
し乾したるものを云
桹梅(らうはい)
和産なし西土にて桹樹(ろうゆ)樹【注③】《割書:あき|にれ》を砧(たい)となして梅を接(つぎ)て一種の
物となるよし然(しか)れともあきにれと梅とは性質はるかに異(こと)
【注① 「鳥」は「烏」ヵ。国立公文書館デジタルアーカイブでは「烏」(『本草図譜巻之61・62』コマ26 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676196)。】
【注② ■は「士+冖+黽」・「竈」ヵ。国立公文書館デジタルアーカイブ(注①と同)では「竈」。】
【注③ 「桹樹(ろうゆ)樹」は「桹楡(ろうゆ)樹」ヵ。国立公文書館デジタルアーカイブ(注①と同)では「桹樹」。】
【十二行十七字目「熏」のルビ「く」は書き直している】