翻刻
一吾妻三原山にて五六月鹿なく声たび〳〵あり
一同郡三嶋村之内二而麦穂十月いでしと也
一武州榛沢郡の内ニ而十月桑の実なりしと云
一奥州ニて八月雪弐尺余九月壱尺七寸ふりしと也
一七月四日朝八月五日の朝日りんくれない
のことし
一奥州出羽之内二而七月三日の朝日りん
二タ面見へしと也
一上州碓井郡之内二而かきの花九月
ひらくと也いふ
一右ようきふしゆんなる事ハつちをうご
かし煙り日々に雲のことくなるゆへ
照りうすく土ひるるゆへかまた灰砂
降り諸作の花実に硫黄灰の毒
なるか万物雨露のほどこしを得
て春夏秋に 花差咲実のる事 天地
しぜんのしゐきなるところに陰つよく
陽うすしと見へたり世のおごり甚な