翻刻
ればなり
浴治(タウジ)は固(モト)より季節(トキ)に拘泥(コウデイ)すへきものに非(アラ)ず故(ユヘ)に時(トキ)を限(カギ)るは
旧時(ムカシ)の陋説(ワカラヌハナシ)なれば今(イマ)は金(マツタ)く之(コレ)を廃(ハイ)すべし若(モ)し医師(イシ)の指導あ
らば春夏秋冬(ハルナツアキフコ)を間(ト)はず速(スミヤ)かに浴療(タウヂ)して身体(カラダ)の健康(ジャウブ)と保(タモ)ち医(イ)
療期(リヤウトキ)を誤(アヤマ)るの後患(ウレト)を残(ノコ)す勿(ナか)れ本泉(コノユ)の如(ゴト)きも四時(シジ)ともに支障(サシツカヘ)
あるに非(アラ)す然(シカ)れとも寒威他方(サムサタハウ)より甚(ハナハ)だしきを以(モツ)て秋未(アキスヘ)より
春初(ハルハジメ)に至(イタ)るまでは入浴(ニフヨク)の諸君(シヨクン)特(コト)に注意(チウイ)摂生(セツセイ)せざるべがらす」
本泉浴槽(ホンセンユツボ)の中熱(ウチネツ)孔|湯和志(ユワシ)の湯地蔵(ユジゾウ)の湯(ユ)の如(コト)きは時間(ジカン)を安(サダ)
一定(イチテイ)の浴方(イリカタ)を設(モウ)けあれども茲(コヽ)に記(シル)すの必要(ヒツヨウ)にければ之(コレ)を略(リヤク)
す浴者実際(ユニハイルヒトジツサイ)に就(ツイ)て質(タバ)さるべし
《ルビ:本泉|ホンセン》の《ルビ:服洛法略斯の如|ノミカタイリカタアラマシカクノコトシ》しと《ルビ:雖|イゝ》とも《ルビ:未|イマ》だ《ルビ:悉|ツク》すものにあらす
《ルビ:人々|ヒト〳〵》の《ルビ:躰質病症|カラタヤマヒ》に《ルビ:差|チカヒ》あれば《ルビ:随|シタガ》つて《ルビ:服能浴法|フクヨクハウ》も亦差なき《ルビ:能|アタ》ハず
《ルビ:故|ユヘ》に《ルビ:冒頭|カミ》に《ルビ:陳|ノ》べたる《ルビ:如|コト》く《ルビ:患者到着|ヒヤウニントウチヤク》の《ルビ:期必|トキカナフ》ず《ルビ:泉医|イシ》に《ルビ:就|ツ》いて《ルビ:精密|コマカ》に《ルビ:指示|サシツ》を《ルビ:受|ウ》けて《ルビ:後|ノ》ち《ルビ:初|ハジ》めて《ルビ:服浴|ノミモイリモ》するを《ルビ:切要|セツユウ》とす
草津温泉場|浴室名称(ユツホノナ)
御座(コサ)ノ湯(ユ)西町 熱(ネツ)ノ湯(ユ)同 脚気(カツケ)ノ湯(ユ)同 綿(ワタ)ノ湯(ユ)本町
松(マツ)ノ湯(ユ)本町 瀧(タキ)ノ湯(ユ)瀧下 和志(ワシ)ノ湯(ユ)同 富(トミ)ノ湯(ユ)同
煮川(ニカハ)ノ湯(ユ)同 凪(ナキ)ノ湯(ユ)泉下 《ルビ:琴平|コトヒラ》ノ《ルビ:瀧|タキ》同 地蔵ノ湯 地蔵
玉(タマ)ノ湯(ユ)新町 新御座ノ湯 (湯ノ澤、癩病者浴室) 《ルビ:籬|マカキ》ノ湯同