翻刻
於駒草圖
志勤堂寫生
緒言
一 本編礦泉発見の條下に掲けし建見原命行基尊者等の事跡は邈
として考ふべからす右大将浅間の猟の如きは少く據る所あれど
も正史の徴はすべきものなく發見の事實全く詳かならぬ
故に止をえず暫く口碑相傳ふる所を記して以て後の是正を俣
つ爲客其杜撰を咎むる勿れ
一 行基は尭恵の仳傳なるべしと橋本真香氏は考察したり或は然
らんか尭恵法師は文明七年乙未九月本泉に浴すること及ひ詠
歌を其北國記行に記し置けるを見れば足跡茲地に及ひしは明な
り慶長年間丹羽長秀公両氏の来浴せしことは信長譜太閤記