みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

江戸中諸屋敷 地震竒談録 - 翻刻

江戸中諸屋敷 地震竒談録 - ページ 8

ページ: 8

翻刻

よし聞たり如此勇士ハ全快致させ度事にこそ ○大番組頭小日向斎藤三太夫殿悴三十郎事小川町辺見廻 居候処井上氏土蔵焼残有之候間佇見居内右焼残土蔵 三十郎の頭上へ落即死供致し候侍住田万蔵も相伏られ けれ共幸に死を脱かれ主人死骸を負帰りぬとなん ○役弐十人組高二百俵小川町斎藤正作殿事用事有之 小石川水戸殿百軒長屋前立度橋東方熊谷富次郎殿へ 参り居右地震に逢其家にて即死せしとなり尤当所ら 近邊七軒揺潰半町斗焼失のよしなり ○寄合高七千七百十六石小日向蒔田左衛門殿ハ所用有之 本郷辺へ出駕也然ル処右地震故大に駭き早々帰宅致 されしか屋敷不残潰表長家のみ残り有之故供廻り者に さしつして奥住居を早々堀穿ち見るに妻女潰家の下に成 服中折破れて目も当られぬ容体なりしとなん同し家敷に 住なからも当主は出駕留守故一命助かりしもふしきの事也 ○寄合医師小川町高五百石塙宗悦殿牛込辺御旗本ゟ 急病人有之迎来ニ付出駕之後地震故引帰し給ふに早 住居ハ残り無潰れ近廻四方ゟ出火故家族を救ひ出ス間 もなく悴宗伯殿の死骸を堀せしのみにて皆焼失に及ひける なり家士二人女三人即死のよし