翻刻
【右丁】
巣籠(すごもり)
父母(ふぼ)に餌(ゑ)を請(うく)るは皆(みな)ひなと云(いふ)
みづから啄(ついはむ)をひよこと云 高(たか)き
木(き)に巣(す)をかくるゆへ足(あし)をつなぐと
云 羽(は)そろひておのれと飛時(とぶとき)其(その)
つなぎを切(きる)と羽(は)そろへども飛(とび)
あしければ又つなぐと云たとへ
年(とし)をつみても黒(くろ)き羽(は)ある間は
ひなといふみな白(しろ)くなりて
いたゞきばかりあかきを丹鳥(たんてう)
といふ元信がひな鶴(づる)といふは
常(つね)のつるを五六 分(ぶ)計にかきたるを
小なるゆへひなづるといふなり
ひゐな鶴(つる)とてひよこのごとき
もの頭(かしら)足(あし)ながきをかきてひな
鶴(づる)と云おやづると共に餌(ゑ)を
ひろふ図ありこれもゆへ有て
画(ゑかく)なり
【左丁 見返し 手書き文字有り】
早川金