みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE8

地震考 全 - 翻刻

地震考 全 - ページ 18

ページ: 18

翻刻

 ける事こそ不審なれ吉の極る所は凶凶の極る所は吉なれは成べし  毎度無禅か物語なりと仰らる愚按るに四方市の占考|著(イチジル)き事  賞するに余り有既に天地の変異を知りて愛宕山にのかれしと  うへなるかな此山に至りて調子直りしに其変もあんなれ共是は  陰極りて陽に変し陽極りて陰を生す楽極りて哀生ず  に同じからむ其頃は京州一般の大変故震気充満して歩  むに道なく逃るに所なしと云時なれは四方市も身体茲に極ると  いふ処ゆゑ反(カヘツ)て其音調の直りしも至極の事に覚へ侍る  素問五運行大論 ̄ニ曰風勝 ̄時ハ則地-動 ̄《?:ク》怪異弁断 ̄ニ曰  此説に随ふ時は地震は風気の所為也又曰地震に鯰の  説世俗に有仏説なるにや風を以て鯰としたるもの歟  魚は陰中の陽物なれは風にたとへ言るならん何れにて  も正理には遠き説なり白石の東雅に云地震をないふ  るといふはないとは鳴なりふるとは動くなり鳴動の義なり  今俗にないゆるともいふなり ゆるも又動くなり ゆるふと  いひゆるがすなどいふもまた同じ上古の語にゆをかして