東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト8

福神おしへの小槌 2巻 上 - 翻刻

福神おしへの小槌 2巻 上 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

父(ちゝ)母(はゝ)の目(め)を ぬすみ   たる いた  づらは 身(み)の あと  さきも 見えぬ くら  闇(やみ)  消(きへ)はてゝ。孝行(かう〳〵)の名(な)高(たか)く。四方(よも)にかくれなけれは。  其(その)所(ところ)の大守(たいしゆ)より。是(これ)をむかへて。妻(つま)とし給ひ  ければ。我(われ)のみならず。親(おや)兄弟(けうだい)。一家(いつけ)。一門(いちもん)までの  鼻(はな)を高(たか)ふせしとかや。亦(また)同(おな)じ所(ところ)に。美目(みめ)形(かたち)。  世(よ)にすぐれし。うるはしき娘(むすめ)ありけるが。父母(ふぼ)に  事(つか)へあしく。心(こゝろ)ざま。正(たゞ)しからざりしかば。仏神(ぶつしん)に  見はなされ。よしなき男(おとこ)と。いひかはして。我(われ)  而已(のみ)歟(か)。親(おや)兄弟(けうだい)。一家(いつけ)。一門(いちもん)迄(まで)の鼻(はな)を。凹(ひく)くし