翻刻
【右丁 上段】
○剪秋羅(せんをうけ)は花(はな)
石竹(せきちく)のごとく朱(しゆ)
色(いろ)にて美(び)なり
六月花 咲(さく)ふし
黒(ぐろ)といふも此 類(たぐひ)也
○剪春羅(がんひ)は花
の色(いろ)せんをうより
薄(うす)く黄みあり
○薏苡(ずゞた[ま])は子 白(しろ)と
黒(くろ)有 薏苡子(よくいし)と
いふ五膈(ごかく)を治(ぢ)す
【左丁 上段】
○百合(ゆり)は品類(ひんるい)多(おほ)し
此花三月 末(まつ)より咲(さく)
紅うす紅あり
○巻丹(おにゆり)は六七月に
花さく大にして黄(き)
赤(あか)し五六尺もたち
のびて花多くさく
葉の間にくろき実(み)
を生す一名 番山丹(ばんさんたん)
○山丹(ひめゆり)は四月 初(はじめ)に
花さく小(ちいさ)くして赤(あか)
白有赤は極(こく)朱(しゆ)也
うるはし渥丹(をくたん)同
此外(このほか)類(るい)多くあり
【右丁 下段挿絵】
剪秋羅(せんしうら) せんをうげ
剪(せん)
春(しゆん)
羅(ら)《割書: |がんひ》
薏苡(よくい)《割書:ずゞ| だま》
【左丁 下段挿絵】
百合(ひやくかう)《割書:ゆり》
巻丹(けんたん)
《割書:おに| ゆり》
山丹(さんたん)
《割書:ひめ| ゆり》