翻刻
【右】
ても其/分量(ぶんりやう)多ければ害(がい)あり又/消化(こなれ)の力(力)速(すみやか)になる者
も健康(けんこう)に害(がい)ある者あり假令(たとえ)は河(かわ)、池(いけ)、沼(ぬま)は軟(なん)水にして
其/力(ちから)あるも前説(ぜんせつ)の如く腐敗物(くされもの)を多量(たぶん)含(ふく)めるを以て
健康上(けんこうじやう)に大害(たいがい)あり又/雨水(うすい)《割書:軟|水》は清冽(きよらか)なれ共/淡薄(たんはく)に失(しつ)
するを以て鹽類(えんるい、しほけ)を附加(ふか)するに非(あら)ざれば飲料(いんれう)に供(けう)す
ること能(あた)はず是に因(よつ)て之れを見れば先/常用(つね〳〵)の飲水は
硬(ごう)水に害(がい)少(すくな)くして軟水(なんすい)に害(がい)多(をほ)し最(もつとも)硬(ごう)水の書物(しよぶつ)を溶(よう、と)
解(かい、かす)せしむる力(ちから)薄(うす)きは全(まつた)く土質分(どしつぶん)の混合(こんがう)少(すく)なきが故
なり若し其等(それら)の用に供(けう)せんと欲(ほつ)せば適量(よきほど)【左線】曹達(サウダ)を加(くわ)
ふれば其/用(よう)に足(た)る従(したが)つて其/味(あじ)も佳(か)なる者となる
【左】
第二章
含有物(がんいうぶつ)
人の常(つね)に飲料(いんれう)となせる水は多(おほ)く泉(せん)、井(せい)、河(か)の水を用ゆ其
三水に含(ふく)む物の表(ひよう)を左に掲(あ)ぐ
第一鑛基(クワウキ){《割書:剥多亞斯(ポツターアス) 曹達(サワダ) 安母尼亞(アンモニア)|苦土(クド) 酸化鐵(サンクワテツ)》
第二酸類(サンルイ){《割書:硫酸(リウサン) 燐酸(リンサン) 珪酸(ケイサン) 炭酸(タンサン)|亞硝酸(アセイサン) 挌魯林(コローリン)》
第三有機物(イウキブツ)
第四水中に游離(いうり)する物[粘土]