翻刻
上方にては漬(つけ)物(もの)の
押(おし)石(いし)とて図(づ)の
如(ごと)く別(べつ)に拵(こしら)へ
おくなり
生(なま)物(もの)を粕(かす)に漬(つけ)るには桶(おけ)に
二(に)重(ぢう)底(そこ)をこしらへあなを
あけて下(した)に糠(ぬか)を入れ置(おき)
水(みず)をとるなり
四(し)季(き)漬(つけ)物(もの)塩(しほ)嘉(か)言(げん)
江戸 小田原屋主人著
澤(たく)庵(あん)漬(づけ)《割書:俗(ぞく)にいふ澤(たく)庵(あん)和(お)尚(せう)の漬/始(はじめ)し物といひまた|禅(ぜん)師(し)の墓(はか)石(いし)丸(まる)き石なればつけ物の押(おし)石の》
《割書:ごとくなる故(ゆへ)に然(しか)名つけしともいふ又/一(いつ)説(せつ)には蓄(たくわへ)漬の転(てん)|ぜしともいふ何(なに)はともあれ人(にん)間(げん)日(にち)用(よう)の経(けい)済(ざい)の品にして|万(ばん)戸(こ)一日も欠(かく)べからざる香(こう)の物の第(だい)一(いち)なり》
大(だい)根(こん)の性(せう)よきをゑらび土(つち)を洗(あら)ひ日あたり能(よき)処(ところ)へ
乾(ほし)場(ば)をしつらひ十四五日/乃至(ないし)廿日/編(あみ)て日にかわかし
夜(や)分(ぶん)霜(しも)げぬやうに手(て)当(あて)して干(ほし)て小(こ)皺(じわ)の出(で)来(き)