東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 1

四季漬物塩嘉言 - 翻刻

四季漬物塩嘉言 - ページ 14

ページ: 14

翻刻

   浅漬(あさづけ) ふとき大根をえらみ能(よく)洗(あ)らひて水気(みづけ)をかわかし酒樽(さかだる)の あきたてへ漬(つけ)るをよしとす大根五十本 花麹(はなかうじ)一枚 塩(しほ)一升 麹(かうじ)と塩(しほ)をよくもみ合(あは)せ一段(いちだん)〳〵にふりて其間(そのあいだ)毎(ごと)に新藁(しんわら)を 十五六本づゝ敷(しく)なり上(うへ)のかわに塩(しほ)斗(ばかり)二 掴(つかみ)ほどまき押(おし) 蓋(ぶた)をして強(つよ)き圧(おし)にて漬(つけ)るなり水十分にあがりて 廿日 斗(ばかり)にて漬(つき)かげんなり風味(ふうみ)よき所十余日の内(うち) なり日(ひ)を経(ふ)れば酸味(すみ)の出(いづ)る物(もの)なり早(はや)く遣(つか)ひきるがよし 《割書:二丁目の茶屋にてつけるをことさら風味よしとす一樽二樽をも一日の内に|得意(とくい)方へ音物(いんもつ)にするなり久しくたくわへがたき品なればなり新わらを挟(はさ)み》 《割書:つけるは色の|よきためなり》    大坂 浅漬(あさづけ) 細(ほそ)き大根を洗(あら)ひ葉(は)をさらず茎(くき)共に四斗樽(しとだる)ならば塩(しほ) 一升斗りを加(くわ)へ圧(おし)をつよくして漬(つけ)るなり水よくあがりて廿日 ばかりを経(へ)て出(だ)して遣(つか)ふ是とても刻(きざ)みて醤油(せうゆ)かけて 喰(く)ふ当座(とうざ)の雑用(ざうよう)なり    菜漬(なづけ) つけ菜(な)をよく洗(あら)ひかぶを切(きり)すて庖丁目(はうちやうめ)をいれて漬(つけ)る なり桶(おけ)の大小 菜(な)の多少(たせう)によりて塩(しほ)加減(かげん)見斗(みはから)ふべし